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メンタル面強化の歴史的背景(1)
ここで紹介するメンタルトレーニングは、「スポーツ心理学」という学問を背景として生まれました。1950年代には、ソビエト連邦から始まり、1970年代には西洋諸国に広まり、世界各国のスポーツ心理学者たちがいろんな研究や実験、そして現場での実践を重ねながら、50年以上にわたって積み上げてきたものです。特に、1984年のロサンジェルスオリンピックでは、米国やカナダがメンタルトレーニングを応用し成果をあげたことが報告されました。そのような外国の状況を見て、日本へ輸入されたのが1985年であり、スポーツ先進諸国に30年遅れで導入された歴史的背景があります。その後、日本体育協会のスポーツ医科学研究において、メンタルトレーニングのプロジェクトが作られ、2001年まで17年にもわたる研究や実践が行われました。

しかし、メンタルトレーニングが普及するにしたがい、多くの自称専門家やビジネスとしてメンタルトレーニングを指導する企業などが出てきて、スポーツの現場が混乱するようになって来ました。そこで1994年には、国際メンタルトレーニング学会の支部活動として「メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会」が活動をはじめ、日本における普及やレベルアップがされるようになりました。また2000年には、日本スポーツ心理学会認定の「スポーツメンタルトレーニング指導士」の資格制度ができ、日本におけるメンタルトレーニングの本格的な活動が始まりました。2007年には、「スポーツメンタルトレーニング指導士会」という資格保持者の組織ができ、全国各地で研修会がされるようになり、更なる普及がされるようになりました。2008年現在では、95名の資格保持者がいて、多くのチームにメンタルトレーニングを指導できる体制ができました。特に、東海大学では、大学と大学院の合計6年で、現場での研修が6000時間出来る「専門家育成のシステム」が構築され、メンタルトレーニングの専門家育成が本格的に始まりました。ここでは、毎週4回の勉強会、大学・大学院での授業、海外研修、学会研修、全日本野球会議(指導者講習会)研修、秋・春のプロ野球キャンプ見学研修、またチームについての研修など、日本では初めての専門家育成の試みがされています。卒業生には、ある県のトレーニングセンターで勤務をしながら、県大会で優勝するレベルの高校野球のチームにサポート、またJリーグの選手たちにサポート、国立スポーツ科学センターや大リーグのレッドソックスに勤務している人もいます。また来年からは、あるプロ野球チームに就職が内定した人もいます。


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