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メンタルトレーニング基準1
メンタルトレーニングとは何か?
最近、「メンタルトレーニング」という言葉がスポーツ界では、普通に使われるようになりました。しかし、この言葉の定義や使い方などが かなりあやふやであり、「日本における問題点」として、メンタルトレーニングという言葉が一人歩きをしているし、その定義が十分理解されていない現状にあります。本屋さんに行くと、数百冊のメンタルトレーニングに関する本があり、インターネットで調べると、1000を超えるメンタルトレーニング関連のHPに行き着きます。しかし、その多くが自称専門家と言われる人々が自分なりのメンタルトレーニングを紹介していることが多いようです。

1994年からは、国際メンタルトレーニング学会の日本支部会として、メンタルトレーニング応用スポーツ心理学研究会が発足し、日本における普及とレベルの向上に活動をしています。

2000年からは、日本スポーツ心理学会が「スポーツメンタルトレーニング指導士」という資格制度を発足し、日本における質の向上を目的に活動しています。

そこで、このHPでは、現在の世界情勢から見たメンタルトレーニングについて紹介します。

最初に、「メンタルトレーニングとは何か?」という基本的概念を紹介します。 ここでは、世界的な流れの中でのメンタルトレーニングを理解していただき、日本に おける混雑した状態での概念を整理していきたいと思います。

世界における2つの流れと日 本の流れ
(1) 国際メンタルトレーニング学会の流れ
(2) 国際応用スポーツ心理学会の流れ
(3) 日本の流れ

(1) 国際メンタルトレーニング学会(ISMTE: International Society for Mental Training and Excellence)の考え方
日本では、メンタルトレーニングというといかにもスポーツのトレーニングだという概念があるようです。しかし、国際メンタルトレーニング学会の概念では、メンタルトレーニングを5つの分野に分類しています。

▼スポーツ(競技力向上など選手/チーム/コーチ/関係者の向上に関して
▼教育(子供たちの教育や大学教員養成機関の指導者育成教育など)
▼パフォーミングアーツ(芸能や音楽関係など)
▼ビジネス(職場でのいろんな面での向上など)
▼健康(楽しい生活を送るためなど)
この5つの分野なども含まれる幅広い意味を持っています。

1989年に結成された国際メンタルトレーニング学会設立者・初代会長であるラーズエリック・ユネスタール氏(スェーデン)は、1982年にメンタルトレーニングを 次のように定義しています。

「メンタルトレーニングという言葉は、個人の外的・内的・メンタル・身体行動や経験 などをコントロールしたり、変化させることを目的とした心理学的テクニック (Psychological Techniques)に対して使われる。このメンタルスキル・行動・態度・ ストラテジーの系統的なトレーニング(Systematic Training)は、精神力が身体的な 強さと同じようにトレーニングできるという考え方を基本としている」。 Unestahl, L-E. (1982) Inner mental training for sport. In T. Orlick,J.T. Partington & J.H. Salmera (Eds.): Mental training for coaches and athletes. The Coaching Association of Canada.

つまり、心理学のテクニックを使い系統的(プログラム化など)にトレーニングする事 でメンタル面(心理面や精神力)を強化し、身体トレーニングと同じようにメンタル面 もトレーニングすることが基本的概念だということです。この「国際メンタルトレー ニング学会(ISMTE)」は、国際スポーツ心理学会(ISSP: International Society of Sport Psychology)から、メンタルトレーニングを中心に研究や応用をしていこうと派生した学会です。しかし、内容的には研究よりも現場での「応用」を重視しています。

この学会は、1989年にシンガポールで開催されました国際スポーツ心理学会 (ISSP)の終了後に、メンタルトレーニングに興味のあるスポーツ心理学者たちがマレーシアのフォートディクソンに集まり、もっと深くつっこんだ応用的内容の新しい学会を作ろうということが決まりました。高妻容一(東海大学)は、これに参加し、メンタルトレーニングの世界的な新しい流れに協力することになりました。

その2年後、第1回国際メンタルトレーニング学会が、スエーデンのオレブロ大学で開催され、世界24カ国から約200名が集まり、研究や現場での応用などの発表、ワークショップ、シンポジュームな どがあり、いろいろな情報交換がされました。その時に総会で、4年毎の開催と国際 スポーツ心理学会(ISSP)やオリンピックの間の年の開催が決まりました。初代会長に ラーズエリック・ユネスタール氏(スエーデン・国際スカンジナビア大学)が選ばれ、 24カ国の代表委員と運営委員が選ばれ、メンタルトレーニングの世界的普及や情報 交換に関しての協力をすることになりました。日本からは、2人が参加しており、日本でのメンタルトレーニングの普及に協力することになりました。このことがきっかけとなり、1994年には日本の「メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会」が発足することになりました。

1995年には、第2回国際メンタルトレーニング学会がカナダのオタワで開催され、2代目会長にテリー・オーリック氏(カナダ・オタワ大学)を 中心に、さらなる活動の輪を広げていきます。この時の日本からの参加者は2人(他 に留学生2名)の4名でした。

1997年国際メンタルトレーニング学会は、メンタルトレーニングの国際的(世界的基準での)な指導者を育成するために、国際教育シス テム(国際ライセンス制度)を確立しました。その中でメンタルトレーニングの新しい定義をしています。

メンタルトレーニングとは、身体的な部分に関わらない全てのトレーニングであり、ピークパフォーマンスとウェルネスを導くための準 備である。スポーツのパフォーマンスや人生の向上をさせるための、ポジティブ(プ ラス方向の)な態度、考え(プラス思考)、集中力、メンタル、感情などを育成/教育 する事が中心である。
【※国際メンタルトレーニン学会の定義から引用】

この内容は、もともとスポーツのメンタルトレーニングからはじまったのです が、しだいにスポーツとは違う分野でも幅広く活用されるようになったことから、 「ウェルネス」、「人生」などの言葉も定義の中に含まれています。スポーツにおけるメンタルトレーニングの基本的概念は、スポーツ心理学のテクニック/スキルを使用して、向上(競技力やその他の面も含めた)を目的として行うメンタル面(心理面)の トレーニング(準備)だという考え方です。

この国際教育システムの単位取得の実施研修(1997年)がスエーデンのオレブロ大学にあるオリンピックサポートセンターで10日間に渡り開催されました。これには、3人の日本人が参加し、国際的なメンタルトレーニングの教育システムにおける実施研修(70時間)を受講しました。その後、「E-mail」を活用した通信教育システムを通して課題に対する宿題やレポート、 またこの教育システムに参加している世界各国の人々との情報交換が始まりました。 1998年8月には、カナダのブリティシュコロンビアにおいて第2回国際教育実施 研修フォーラムとカナダコーチ協会の支援のもとでコーチサミットが開催されました。 また「E-mail」を利用した国際通信教育も続けて実施されますし、この学会の機関誌 として「The Journal of Excellence」も第1巻第1号も1998年より発行されました。

1999年には、米国のソルトレイクシティーにて、第3回国際メンタルトレーニング学会が開催され、世界中からメンタルトレーニングの研究や実践をする人々が集まり、情報交換をしています。

2003年には、ロシアのサンクトペテルブルグにて、第4回大会が開催されました。

2007年には、南米のブラジルで第5回大会の開催予定です。

(2) 国際応用スポーツ心理学会(AAASP: Association for the Advancement of Applied Sport Psychology)の考え方
一方、北米では違った形の流れが起こりました。国際スポーツ心理学会(ISSP)の米 国/北米組織である北米スポーツ心理学会(NASPSPA)から、「応用」を基本とした応用スポーツ心理学会が派生し、1986年から第1回学会をスタートさせました。

1985年の北米スポーツ心理学会において、ジョン・シルバ氏(ノースキャロライナ大学チャペルヒル校)が、研究より応用を基本とした新しい学会を作ることを発表しました。高妻容一(東海大学)もこのことを直接聞き興味を持ち、さっそく会員(1986年)となり第1回から第21回(2006年現在)まで、その動向や発展の経過を見ることができました。その当時(1985年)、「研究」か「現場での応用」、また 教育的背景から「体育・スポーツ系」か「心理学系」かの議論が盛んにされており、 その議論の行き先が新しい学会の派生となり、その後こちらの「応用スポーツ心理学会」が北米のスポーツ心理学の流れの中心となっていきます。多くのスポーツ心理学者がそれまでの研究を中心とした「スポーツ心理学」に失望し、現場での実践を目的とした「応用スポーツ心理学」を派生させたのです。

しかし実際は、それからさかのぼること5年、1982年にアメリカオリンピック委員会での会議において、スポーツ心理学の現場での応用(サービス)に関して3つの分類が話し合われひとつのガイドラインができました。その後このガイドラインがスポーツ心理学を現場で応用するときの役割分担の基本的概念となり、北米から世界各国へ影響をおよぼすようになりました。これについては後に詳しく述べます。

1997年には、国際応用スポーツ心理学会は、会員が約1000名となり、1996年より国際化され、カルフォルニア州サンディエゴで開催された第12回学会には30カ国からの参加者があり、664名の専門家が一同に介し、いろいろな情報交換がおこなわれました。さて、この国際応用スポーツ心理学会(AAASP)では、「メンタルトレーニ ング(Mental Training)」という言葉同様に「心理的スキルトレーニング(PST: Psychological Skill Training)またはメンタルスキルトレーニング(Mental Skill Training)という3つの言葉が同義語として使われています。 ここでは、特に「心理的スキルトレーニング」という言葉が多く使われ、競技力向上を目的として「心理的スキル」を使いレーニングを行うこととしてとらえられています。

これには、専門家(スポーツ心理学者)の役割分担の考えやライセンス制度から精神病理学/臨床心理学の療法/コーチング/ト レーナーの仕事などと区別し、学会の認定する各大学大学院の体育・スポーツ科学系 コースでスポーツ心理学を学んだ専門家(スポーツ心理学のコンサルタント:ライセ ンス取得には博士号が必要)が関わるということが基本とされています。そのためにメンタルトレーニングは下記の分類から、スポーツ選手やチーム、コーチ、親、関係者を 「教育的アプローチ」で心理的スキルを指導したり、サポートするという考えを基本としている 教育スポーツ心理学として考えられています。

これは、先ほど述べました1982年アメリカオリンピックトレーニングセンターで 開催されたアメリカオリンピック委員会(USOC)のスポーツ心理学のサービスに関する 会議でその「ガイドライン」ができました。それを基本としてアメリカオリンピック 委員会(USOC)、国際応用スポーツ心理学会(AAASP)、アメリカ心理学会(APA)、北米ス ポーツ心理学会(NASPSPA)などでは下記のような分類(基本的な考え方)でスポーツ心理学の研究/現場での応用やサービスが展開されています。

メンタルトレーニングを指導する専門家のライセンスについては、国際応用スポーツ心理学会が、認定する大学の大学院のプログラムを履修し、博士号を取得し、その後、認定されたスーパーバイザーのもとで経験を積み、学会のライセンス委員会に申請をし、それが認められて「登録されたスポーツ心理コンサルタント」のライセンスが取得できます。

この目的は、スポーツ選手に関わる専門家の質の向上を考え、最低限の基準をクリアして指導して欲しいという考え方が基本です。これは、「体育・スポーツ系の教育」を受けたものに対する教育システムのひとつであると考えられます。なぜならば、「心理学系の教育」を受けたものは、アメリカ心理学会の認定や各州のライセンスが必要であり、これには「法律」も関わってくるからです。そのために「心理学系のライセンスを持っている人は、「心理学者・スポーツ心理学者」という言葉やタイトルが使えることになります。

もし、ライセンスを持っていない体育・スポーツ系や他の人々がこれらの言葉を使えば、「禁固刑」となります。このように法律も含めた厳しい役割分担があるために、ライセンスや教育システムも十分に整備されているのが北米の現状です。最近は、カナダ、オーストラリア、イギリスなどのスポーツ心理学会でもこのガイドラインを取り入れ、ライセンス制度も共通のものにする動きがあり、ライセンス委員会でもそのことが話題になりました。

アメリカオリンピック委員会の概念(ガイドライン):1982年

教育スポーツ心理学:競技力向上を目的として心理的スキルを指導/介入する。それには目標設定、イメージトレーニング、セルフトークなどが指導される。(選手に自分の持つ優れた身体スキルを遺憾なく発揮するために必要な心理的スキルを獲得させることである)

臨床スポーツ心理学:うつ病、摂食障害(過食・拒食症)、ドラッグアビュー スなど一般生活から見てアブノーマル(異常)な選手たちを扱う。

研究スポーツ心理学:大学や大学院で研究や教育的指導をすることなど。 このガイドラインは、アメリカ心理学会/国際応用スポーツ心理学会/北米スポーツ心理学会でも基本概念としています。

国際応用スポーツ心理学会(AAASP)では、スポーツフィールド(現場)での応用を中心としてスポーツ心理学の研究や応用内容を次の3分野に分類している。

(1)介入/競技力向上のスポーツ心理学(上達や勝利を目的としたもの)
(2)健康のスポーツ心理学(スポーツ障害やカウンセリングなどに関して)
(3)社会スポーツ心理学(チームワーク、コーチと選手の問題など)

ここで明確にしておきたいこととして、スポーツのパフォーマンスに関する心理的準備において、必要な知識とは何かということです。

基本的な心理的スキルやメンタルトレーニングのテクニック

▼リラクゼーション(Relaxation)
▼目標設定(Goal-setting)
▼イメージトレーニング(Imagery and mental rehearsal)
▼セルフトーク(Self-talk)

またこれについて、研究と応用があるということです。さらに、必要な知識として

▼自信(Self-confidence)
▼動機づけ/やる気(Motivation)
▼アローザルとアクチベーション(Arousal & activation)
▼ストレスと不安(Stress & anxiety)
▼集中力と注意のコントロール(Concentration & attention control)
▼逆境での処置(Coping with adversity)

などがあります (これは、あくまで基本的なものの例です)

(3) 日本における考え方
昭和60年(1985)年から始まった日本体育協会スポーツ医・科学研究の「スポーツ選手のメンタルマネージメントに関する研究」から「メンタルマネージメント」という言葉がメンタルトレーニングと同じような意味で使われてきました。しかし、メンタルマネージメントという言葉は、外国ではほとんど使われていません。日本では、一部の研究者などがメンタルマネージメントという言葉を使い、一般的には、メンタルトレーニングという言葉の方がよく使われている現状です。メンタルマ ネージメントについては、昭和60年度日本体育協会スポーツ医・科学研究報告書の 第1報において松田岩男氏が次のように述べています。

メンタルマネージメント(Mental Management)は耳新しい用語であるが精神の自己管理を意味している。スポーツ選手のメンタル・マネジメントは体力や技能のトレーニングと同様に、競技場面で最高のパフォーマンスを発揮するために必要な精神的な側面を積極的にトレーニングして精神力を高め自分で自分の精神を管理(またはコン トロール)できるようになることをめざして行われるものである。

この内容の意味することは、メンタルマネージメントをするためにメンタルトレーニングを行うという基本的概念があるようです。

しかし、このような定義や概念があるにも関わらず、一般的には、いろいろな意味で使われている現状があります。たとえば、「イメージトレーニングをしていれば」、 「脳波などを簡単に測定できる機器を使えば(バイオフィードバックなどを)」、 「臨床心理学の療法を使い」、「気功を使い」、「ヨガを使い」また一部を取り上げて「メンタルトレーニングである」など多くの誤解と勘違いがあるように感じます。 以上は、1980年ー1990年代までの初期のころによく勘違いされた内容です。

2006年現在でも、心理的スキルをトレーニングするという基本がない、メンタルトレーニングと違うものがあり、現場を混乱させています。

最近は、スポーツ心理学のバックグラウンド(教育的背景)がない人々(自称専門家)が指導を行っている事実もあります。さらには「ビジネス」として行っている企業も増えています。また「コーチングとして」や「アスレティック・トレーナーの仕事として」、「メディカルトレーナーや理学療法士のリハビリテーションとして」、 「コンディショニング」などでも応用されるようになってきましたが、外国では役割分担が区別され、教育(学位)による専門性、さらに資格制度が確立してあります。しかし、日本では、法律的な規制が確立していないため誰が何をしてもいい状態でした。そのためにメンタルトレーニングの「質」が問題になり、1994年頃から日本スポーツ心理学会のパネルディスカッションやワークショップなどでその問題が討論されるようになりました。

1997年の日本スポーツ心理学会でようやく 「資格検討委員会」ができ、これからのメンタルトレーニングの質の向上や発展に関 して活動が本格的に始まり、2000年4月から「メンタルトレーニング指導士・指 導士補」という資格制度がスタートしました。これからメンタルトレーニングに関わる人には、このような流れを理解していただき、正しいメンタルトレーニングを学んで欲しいと考えます。特に、スポーツのメンタルトレーニングに関しては、「スポーツ心理学」が背景にあることを認識して欲しいと思います。

しかし、専門的な立場で討論をする時、大学に籍を置くスポーツ心理学者などの専門家は、「研究」を基本とし、「応用(サービス・実践)」と区別できていないという現状もありました。そのために現場からは、不満の声があがっていることも事実です。またスポーツ心理学会の中でも、「教育的アプローチで競技力向上を目的とする メンタルトレーニング」と「臨床心理のアプローチ」での関わりや役割の議論がされている現状でした。ようやく、資格制度ができたにもかかわらず、スポーツ心理学の専門家の縄張り争い的な動行の中、広い解釈でのメンタルトレーニングという苦しい選択をし、メンタルトレーニングの専門家とはいえないサポートをするという矛盾が生じています。しかし、今は過渡期ということで、そのうちに「スポーツメンタルトレーニング指導士」というタイトルではなく、「スポーツ心理学コンサルタント」とか「スポーツ心理サポート指導士」などのタイトルに修正されるのではないかと考えます。

つまり、スポーツ心理学の専門家の間でも意見が分かれているため、多くの混乱を招いています。まして、一般のコーチや選手には、この区別が理解しにくい状況でもあります。加えて、「日本は外国とは違うから、外国の方法を入れるべきではない、日本には日本のやり方がある」という意見や「日本の文化的背景を考えてやるべきだ」などの意見も専門家の中でありました。このように専門家が議論だけを戦わしているうちに、現場ではいろいろの分野の人々がメンタルトレーニングに関わるようになり、スポーツ心理学とは関係のないところで広がってしまいました。

現在では、メンタルトレーニングという言葉を使いビジネスとして活動をする企業がタケノコのように出てきました。同時にいろんな人々が、メンタルトレーニングをトピックスにした本を出版し、その数は、数百冊を越えています。中には、メンタルトレーニングとは関係ない内容であったり、多くの誤解を含む内容であったり、まさに日本式メンタルトレーニングが発展しています。

今後は、メンタルトレーニングの質を高める時代に突入したと考えています。これらの問題に関して、アメリカなど他国では、同じような経験を10年以上も前にしています。私個人としては、外国の経験を学び、同じ間違いを繰り返さないようにするほうが理想的だと考えています。さらに、メンタルトレーニングなど現場での指導を行う「専門家」の育成のシステムを早急に作り上げるべきだと考えました。10年前までは、外国に行って学ぶしか方法がない状態でした。国際応用スポーツ心理学会では、どの大学の大学院に行けば、何を学べるのか、どんな先生がどのような方法を指導してくれるのかのマヌュアルまでできあがっています。その中から、「研究と現場での応用に関する教育プログラムのモデル」を示し、この大学ではどんなプログラムを用意し、どんな方向で学べるのかを教えてくれます。

そこで、2000年に東海大学に勤務先を移した高妻容一は、東海大学体育学部・大学院のカリキュラムの中で、専門家育成ができるシステムを作り上げました。日本では、まだ東海大学でしかないメンタルトレーニングの専門家育成システムです。2006年現在の専門家育成システムは、このHPの中で紹介しますので参考にしてください。

メンタルトレーニングを導入する場合、ぜひ理解して欲しい基本的な事

今からメンタルトレーニングを始める人は、下記のことを理解してから始めて欲しいと思います。すでにメンタルトレーニングを導入 している人は、ここで再度確認して質の高いメンタルトレーニングを活用して欲しいと思います。

メンタルトレーニングとは何か?(定義を明確に理解する)
その目的は?
誰が?
いつ?
どこで?
どのようにして?
何をするのか?
スポーツ心理学のバックグラウンドは?
誰の指導を受けるのか?
どんなスポーツ心理学者(資格保持者)がアドバイザーなのか?
継続教育を受講する。
成果について評価をする。
3年以上は継続する(引退するまで継続することが基本)。?

今後は、現場の指導者や選手たちが、選択する目を養って欲しいという願いがあります。また メンタルトレーニングを指導する専門家と現場、コーチや選手との協力関係をもっと深めることが必要だと思います。さらに、トレーナーやストレングス&コンディショニングコーチなどの専門家との協力関係が必要になってくる時代が来たと考えます。

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